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👀感染対策の見分け方

みなさんは歯医者さんのみならず、美容院や飲食店に至るまで、キチンと消毒や感染対策をしているかどうか気になるんじゃないでしょうか。コロナ禍を経験している今なら尚更かと思います。

ケーコ歯科は病院での経験や資格に基づく知識から独自のシステムを構築していますが、開業前には多くの歯科医院を見学させていただき、より実践的な感染対策の参考にしていました。

さて、見学先でも滅菌・消毒と感染対策に力を入れていた医院はありました。
最新の設備はあたり前、勉強会にも行っていてスタッフの知識もバッチリ。
むしろそんな歯医者さんばかりでしたが、どこもホンキで感染対策をおこなっていたとワケではありません。患者さんへのアナウンスとして感染対策をアピールするのが目的であれば、最新設備を揃えれば解決してしいます。
では、ホンキで感染対策をやっている歯医者さんを見分ける方法はないのでしょうか?

見学時、感染対策のホンキ度を”あるトコロ”をチェックして判断していました。

それは、トイレです。

トイレは感染が起こる場所でもあります。ノロウィルスなんかが代表的ですよね。
感染対策を考える上で、トイレは避けては通れない場所。そしてその構造には条件があると思います。

清潔なトイレの条件
・トイレの蛇口がセンサーであること。
・ドアが開き戸でなく、引き戸であること。
・トイレと同じスペース内で手洗いができること


ただ、建築設計の打ち合わせでトイレを考えるのは他のスペースが決まった後になりがち…。
(古めの居酒屋などで和式・開き戸が多いのはそのためですよね。)
上の条件を満たすには、設計の早めの段階で条件を出さないといけないワケで、院長の清潔・不潔に対する元々の意識がわかります。
…とはいえ、これで感染対策がわかるとは一概にいえません。開業時の資金でできない場合もありますし。

そこでもう1つ確認するポイント。

それはトイレ掃除のマニュアル。

たとえば、トイレ掃除で便器を拭いた後に、同じ雑巾でドアの取っ手を拭いて大丈夫でしょうか?
ウィルスが付着していたら、ドアの取手についてしまうかもしれません。

…考えればダメと分かっていても、仕事として割り切ると何も考えずにやってしまう人も多いはず。

トイレの掃除の仕方は、綺麗なトコロから不潔なトコロに順番に進める必要があり、不潔なところを清掃した後に、同じ清掃用具や手袋で綺麗なところを清掃してはいけないのです。

これを医院で浸透させるには、影響力のある人が自分でトイレ掃除をやって、マニュアルを煮詰める必要があります。歯医者さんだったら院長や衛生士のチーフとかでしょうか。



ケーコ歯科では、院長が自らトイレ掃除のマニュアルを決めています。

トイレ掃除のポイント
・清掃する順番
・清掃は右手だけで行う
・使用するクイックルの持ち方
・マジックリンなどは左手で使い、清潔を保つ


清掃する順番については、ドアの取手にはじまり便器まで、使用される順番をさかのぼって清掃する必要があります。クイックルはトイレ用と床・壁用の2枚にとどめ、手が汚れないよう持ち方を決めています。
マジックリンなどが清潔なのか不潔なのかハッキリさせるため、左手を清潔に保ち使用することとしています。

さて、最後に話を戻しましょう、なぜトイレが感染管理で大事なのか?

それはこれらのルールが、感染管理でもっとも大切なゾーンニングの考え方そのものだからです。清潔なところと不潔なところを明確にし、そのゾーンをそのまま維持してゆく…。

そしてこれは医院のすべての場所…消毒コーナーのみならずドアノブから引き出し・ボールペンに至るまで、徹底されていなければならないのです。
これがトイレですらできていないのであれば、院内のゾーンニングをスタッフに浸透させることは不可能だと思うのです。