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詰め物をしてから舌が痛い💦|名東区の歯医者|ケーコ歯科

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詰め物をしてから舌が痛い💦

名古屋市名東区はケーコ歯科院長の塚本です。
ケーコ歯科には遠方からメールでご相談後、通院される方もおみえです。

今回、富山県から高速バスでお通いいただいていた患者様の1例をご紹介します。

患者様の許可をとり、ご紹介しています。

来院当時に持参された経過のメモです。

始まりは2年前の2月に右の上の詰め物が外れ、白い詰め物にしてからのこと。
舌に痛みが出たため、調整を何回かしてもらったものの、症状は改善しなかったそうです。
担当医は口腔外科に紹介をしますが、異常は認められません。
その後、別の歯科医院を2件ほど転々としながら削ったり盛り足したり対応してはもらえましたが、診断は定まらないままで、当院にメールでご相談いただき受診されることとなったのです。

下は初診時にスタッフが記載した問診になります。
舌の症状は発症までの経緯・ストーリーがとても重要なので、スタッフの問診だけで20分程度は時間をかけていることがほとんどです。




問診の要点をまとめると…

① 右上の奥歯を白い被せモノに変えたら舌の痛みが出始め、 以降削って調整かさねても症状は変わらず。
② 口腔外科では異常がなかった
③ 該当する歯に樹脂を盛り足してもらうと症状は変化したが、安定しなかった。

初診時は初夏、高速バスで通われるとのことだったのですが、問題は富山県。
雪で12月ごろから通院が難しくなるのが予想されるので、冬までにはある程度の結果を出さなければなりません。

この日を1病日として流れを経過を記してゆきます。
初診となる1病日は、舌そのものに異常がないことを確認。今回の場合、明確にキッカケがあるので、発症する前となにが違うのかを観察し、問診から逆算して推理すれば元に戻せる可能性があるわけです。あくまで可能性ですが…。
舌側から歯ならびを観察できるように上下の型を採取してこの日は終了です。基本的にレントゲンも撮りません。
以降もすべて保険診療になります。

第2病日

完成した模型を舌側から確認し、舌を刺激する構造になっているかどうかを確認します。
正常な噛み合わせでは当然のことながら、舌を刺激しないような構造になっていますが、右上の白い被せモノはその構造が崩れているように感じました。感じただけですが…。
ですので、その感覚を共有してつつ検証するため、一時的なマウスピースの装着を提案しました。
といっても普通のマウスピースをつくるだけではありません。治療が目的ではなく診断がメインの目的になります。
舌を刺激しないような構造が崩れていると感じた、右上の白い被せモノ部分に、マウスピース上で樹脂を盛り足して成形することで、舌を刺激しないような構造を簡易的に実現するものです。
診断があっていれば少なくとも軽減はするはずですし、本当に右上の被せ物が原因なのか証明ができるわけです。

第3病日

この日でおおよそ初診から1ヶ月。
まずはお口の中で、噛み合わせが均等になるよう細かく調整です。
マウスピース上で噛み合わせが均等でなければ長時間つけることもできないばかりか、顎の関節に悪影響を与える可能性があるからです。この工程は結構時間がかかるため、この日はこれで終了です。

第4・5・6病日

マウスピースを長時間つけれるよう調整しつつ、右上の被せモノ部分の形態を盛り足したり削ったりして修正を重ねてゆきます。




第7・8病日

マウスピースを装着しても違和感がなくなり、舌の症状も軽減しています。
初診時の症状から4割ぐらいまで軽減。これは6割方改善したということを意味し、半分以下になっています。
なにより先が見えなかった舌の症状に改善傾向と診断に手応えを実感されたのか、表情が明るくなられたのが印象的でした。
これは右上の白い被せ物をやり直して形態を修正すれば、完治が見込める可能性があるということを意味しています。



ただ残念ながらここでタイムリミット。12月初旬となり積雪で通院が難しくなったため、思い切って春先の3月ごろまで休憩し、その間はメール相談などでの対応に切り替えることとしました。

第9病日



シレッと4ヶ月ほど空いていますが、症状はさらに軽減し、初診時の2割ぐらいまでに減り、8割方治っているということになります。
ただ完治を考えるのであれば、右上の被せモノをやり直すべきではあるのですが、治療が始まると通院ペースは今よりタイトになりがちですので、慎重にお考えいただくようお話しました。
とはいえ現状には満足されているので、ひとまず様子を見ながら考えられるそうで、ひとまずは定期検診に以降することになりました。

遠方で通院される方はお見えですが、会ったばかりの歯科医師を信じて通うことになるので、心もとないところがあり、特に一進一退になりがちな治療開始初期は不安で信頼関係を築けず、リタイアされる方もお見えなのは確かです。
それではも、半年強の通院期間とはいえ、延べで9回の通院で症状が軽快しているので、今回はひとまず良かったのかな?と思っています。

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■ 書いた人:ケーコ歯科 歯科医師 塚本

口腔外科で病院勤務後、ベテラン歯科医師の元で研鑽を積み、歯科医院の分院長を経験。現在は名東区で歯科医院を開業しています。
診断力と器用さを武器に、オールラウンド型歯医者を目指して奮闘中。