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🦷6歳の子の過剰歯を抜く💪

😃誰しも親であれば、子供に辛い思いはさせたくないもの…。

ちょっと麻酔を頑張って乳歯を抜くぐらいならまだしも、🏥入院して全身麻酔をして抜くとなれば、話が違うハズ。
よくあるのは🦷過剰歯の話。過剰歯を抜かないと永久歯を抜かないといけないけど、全身麻酔を提案される。
😕親御さんとしては悩むと思います💧。本当に…。

過剰歯•••本来は存在しない歯。骨の中に埋まったまま存在している場合を、特に埋伏過剰歯と呼ぶ。

 
6月に6歳の子の埋伏過剰歯を抜きましたので、参考になればと思い。記載することとします。

事情はこうです。

夏頃から家族で海外で生活予定。保険がきく日本にいるうちに過剰歯の抜歯をしたいが、全身麻酔で入院する必要があるとのことで悩んでおられる…ということです。


今回の場合はすでに病院に受診された上で悩んでおられたわけです。
元々🏥総合病院に勤務していましたので、おおよその流れも想像できます。
年齢的にまだ幼く、歯茎はもちろん骨の中に埋まった過剰歯がある…。安全を考えれば全身麻酔下での入院手術という選択肢が妥当なのは間違いありません。
ましてやまだ6歳。お子さんを意識があるまま、局所麻酔だけで上顎の歯茎をはがし、骨を削って歯を抜く…。
術者と本人と親御さんの3者で協力しての💪トレーニングが肝要です。

さて、実際どんな術式になるのでしょうか。順番にご紹介しましょう。

① 切開
🦷埋まっている歯なワケですから、切開しないと抜くことはできません。
まずは図の緑の線に沿ってメスで切れ目をいれ、歯茎を骨から少しづつ剥がしてゆきます。



② 剥離
粘膜を骨から引き剥がすことを剥離と呼びます。切開しはがした粘膜を完全にめくってゆきます



③ 開窓
🦷埋伏過剰歯は骨の中に埋まっていることが多いので、あらかじめ撮影したCT画像を参照しながら、🦴骨を削って掘り起こすように埋まった🦷歯を露出させてゆきます。





④ 抜歯
挺子(ヘーベル・エレベーター)と呼ばれる器具を用い、テコとクサビの原理を応用して歯を抜きます



⑥ 縫合
剥離した粘膜を戻して、歯と歯の間に絹糸を通して縫い合わせます。この後、あらかじめ作成したマウスピースを装着し、はずれないように歯茎に縫い付けて固定したら終了です。
※ マウスピースは1週間外しません



…以上でおしまい。

😀本人も泣くことなく、終始落ち着いた様子でした。むしろ気分を悪くされたお付き添いの😖お母さんが退出される一幕こそありました(当院はお子様の治療でも親御さんに同席していただけるよう、あらかじめ診療スペースが広めに設計されています)。
終わったあとはご褒美の🎮 Nintendo Switch のポケモンソフトをその場でもらってご満悦でした🎮

今回のトレーニング期間はおよそ3ヶ月。
切開してしまうと途中で中止というワケにはいかないので、結構なプレッシャー💦がありますが、😌終わってみるとやってよかったという安堵感があります。
😀本人はもちろん、すぐ側で手術を見届けたお母様・スタッフ、みんなで頑張った結果だと思います!

👉過剰歯
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👶お子さんの過剰歯🦷


 
■ 書いた人:ケーコ歯科 歯科医師 塚本

口腔外科で病院勤務後、ベテラン歯科医師の元で研鑽を積み、歯科医院の分院長を経験。現在は名東区で歯科医院を開業しています。
診断力と器用さを武器に、オールラウンド型歯医者を目指して奮闘中。