…その患者さんの主訴はこうでした。
「ベロが歯に当たって痛いから削ってほしい💧」
そんな当院の患者さんのお話です。
さかのぼる事、3年前…。
当時通院していた歯医者さんで顎関節症との診断から、歯を削って咬み合わせを調整されたそうです。
確かに顎の症状は、左の下の奥歯を削る事で軽減したそうですが…。
でも、ここから予期せぬ事態が発生します❗️
削ったところに当たる舌のフチに痛みを感ずるようになったのです…。
当然、患者さんは歯医者さんに調整を申し出て、削った部分を更に丸めてもらいました…。
…が症状は一向に改善せず…。
…いつしかこの繰り返しに💧。
元々、ほとんどが天然の歯だったこともあり、削られたことに対して次第に🌀不信感が募り、とうとう歯医者さんを変えてしまいました💧。
そして次の歯医者さん。
それまでの経緯をお話しし、再び👅ベロの痛みとの戦いが続きました。
歯を丸めては経過観察を繰り返す…。
以前よりは改善したそうですが、それでも症状がゼロになることはなく
気付けば3年という月日が流れていました…。
そして今年になってケーコ歯科に来院…。
でも、そもそもこの話はオカシイのです💧。
人間の歯は上の歯が下の歯を覆うように噛み合わさるようにできていて、これによりベロやほっぺたの肉を噛んだりしないようになっています。
それを痛みがあるからといって丸め続ければ、より症状は悪化するハズ…
むしろ削った歯の形を元の歯の形に直すという逆の発想が必要のハズ。
…でも患者さんには「削ってほしい」と言う思いで来院されてますから、
・その必要性がない可能性の高い事 ・模型を使った精密な診断が必要である事 |
これらを説明して、削られた元の歯の形をダイレクトボンディングの技術✨で再現したのです。
ここまで約1ヶ月…
そして、1ヶ月後の患者さんの状態はといえば…❓
「完全にゼロではないものの、ほとんど気になることはありません❗️」
舌の痛みで歯医者さんにかかると、精神的な要因を指摘されがちです………が、歯科医師は精神科医ではありません。
つまり、精神的な要因として片付ける資格をそもそも持ち合わせていないのです。
元々ベロは物理的な刺激に弱い組織なので、意識されないような些細な要因で症状が引き起こされることも多々あります。
お口の中の異常所見を集め、起こっている症状のプロセスを推察し、診断を下してゆくのが医療だと考えています。
👉舌の症状に興味のある方は他のブログもよければどうぞ。
また、👉ケーコ歯科の👅ベロの症状のついての専用ページも参照してみてくださいね!
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口腔外科で病院勤務後、ベテラン歯科医師の元で研鑽を積み、歯科医院の分院長を経験。現在は名東区で歯科医院を開業しています。
診断力と器用さを武器に、オールラウンド型歯医者を目指して奮闘中。