🧐誰しも、大なり小なり歯が痛くなった経験はされていることでしょう。
でも顔がパンパン🎈に腫れるような経験はなかなかないんじゃないでしょうか?
☝️例えばこんなストーリー…
歯の痛みや違和感をそのままにしていた… 歯の根の治療で歯医者さんに通っていた… すると夜に痛くなり、朝起きたら一夜にして顔がパンパンに腫れて激痛💢… |
歯が原因で顔が腫れるって、どれくらい腫れるのかというと…
普段がこんな感じの方が…
これぐらいになります!
😱怖いですよね💧…
でも年に何人かはそんな患者さんが受診されます。
もちろん顔が腫れる病気は歯科以外でもたくさんあります。
でも、歯の痛みがある状態で一夜にして顔が腫れるという病態であれば、真っ先に感染症を疑うのです。
いわゆる”化膿した”とよばれる状態ですね。
理屈はこうです。
歯の根の内部で細菌が増殖する |
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歯よりは柔らかい骨を溶かしながらさらに増殖 |
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免疫反応が働き、膿が溜まる |
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膿が溜まる場所がなくなり、骨の表面を伝って一気に広がる |
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🎈顔がパンパンに… |
🙂こうして一夜にして顔が腫れるような病態になるのですが、これを骨膜炎とよびます☝️。
顔の腫れがなく痛みだけであれば、原因となっている歯を特定し、歯の根の治療を行った上で💊抗生物質を内服していただくのがセオリーかと思います。 多少、歯茎に腫れがあることもあるでしょう。そんな場合は切開して膿を出して💊抗生剤を飲んでもらいます。 でも顔がパンパンに腫れるまでの状態となると、切開して膿を出すとか化膿止めを飲むとかでは不十分だったりするワケで、抗生剤の点滴が効果的になります。 通常の飲み薬に比べ、腸で吸収される行程なく血管に直接入りますので、効きが速やかで確実なワケです。 ただ、どこの歯医者さんでも点滴ができる訳ではありません。 口腔外科で学んでかつ、病棟管理と麻酔科研修を経験していないと、なかなか開業後に点滴を続けるのは難かしいと考えます。 |
以前、ケーコ歯科で使っている点滴用の💉抗生剤アンプルの発注数を数えてみました✍️。
具体的な数字は忘れちゃいましたが💧、月に2回ぐらいは点滴をしている計算になっています。
今年に入ってから、幸いにもこの骨膜炎で点滴をしなければいけない症例はほとんどありませんでした…が、こういう症例は忘れた頃にやってくるもの…💧
久しぶりに急患で骨膜炎を処置することになったのです。
残念ながら原因になった歯は抜く可能性が高そうでしたが、ひとまず切開をして膿を出し、抗生剤の点滴をするというダブルパンチで、夕方には症状はだいぶ楽になっている様子でした。
(※ と思っていたのですが、外科的処置によりこの歯は残すことができました。)
顔の腫れはすぐに引くワケではありませんが、今週末までに症状を治めるつもりで集中的に通院してもらうことにしました。
(その日のうちに症状は軽快し、週明けには元気な姿を見せていただけました‼️)
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■ 書いた人:ケーコ歯科 歯科医師 塚本
口腔外科で病院勤務後、ベテラン歯科医師の元で研鑽を積み、歯科医院の分院長を経験。現在は名東区で歯科医院を開業しています。
診断力と器用さを武器に、オールラウンド型歯医者を目指して奮闘中。