以前から通っていただいている男の子の話。
上の前歯が生えるのが少し遅く感じたので、久しぶりにレントゲン写真を撮影させていただいたところ、埋まっている上の前歯に重なるように、2つの影が…。
そうです過剰歯です。
過剰歯…本来は存在しない歯。骨の中に埋まったまま存在している場合を、特に埋伏過剰歯と呼ぶ。 |
ひとまず、紹介状をお書きし、総合病院への受診をオススメしました。
元々総合病院に勤務していたワケなので、おおよその流れは想像できるモノです。
年齢的にまだ幼く、歯茎はもちろん骨の中に埋まった過剰歯が2本ある状態であれば、安全を考えれば全身麻酔下での入院手術という選択肢が妥当だと思います。
とはいえ、全身麻酔だと必ず麻酔そのもののリスクについても説明があります。
親御さんとすれば、そのリスクを減らす方法があるならばその選択肢も含めて考えると思います。
過去にもなんどか同じような記事を投稿していますが、当院としてはトレーニングしてからの埋伏過剰歯抜歯を提案させていただきました。
親御さんも悩まれたと思いますが、むちゃくちゃ急いで抜かないとダメ!というわけではないので、ひとまずトレーニングを始めながら考えることになりました。
小学生低学年のお子さんを意識があるまま、局所麻酔だけで上顎の歯茎をはがし、骨を削って歯を抜く…。これを2本分行うというのが今回のゴールになります
後で聞くと麻酔の注射に不安があったそうですが、お子様ご自身のトレーニングはとても順調で、3ヶ月ほどで予定より早く手術当日となりました。
結果、無事に手術は終了。
泣き出すこともなく、終始落ち着いた様子でした。
本人はもちろん、すぐ側で手術を見届けたお母様・スタッフ、みんなが頑張った結果だと思います!